
交通手段として車が主になる地方の町では、一家に2台以上の自家用車は必須で、そのスペースと住居スペースとの関係を考えることは設計の大切な要素になります。特に市街地や近郊の住宅地などの狭い敷地では、住宅と駐車スペースを確保すると外部空間がほとんど残らない場合が多く、このことが住まいと屋外との関わりを希薄なものにしている原因のひとつです。この計画は、そんな地方都市の市街地または住宅地にあるごく一般的な敷地を想定したものです。
56坪という決して広くない敷地に4人家族の住宅と2台分の駐車スペースをとると、坪庭程度の外部空間しか残らなくなる。そこで、駐車スペースを住宅の一部に取り込むことで、敷地中央に広い中庭を確保しました。この庭は、リビングやキッチン、寝室、子供室と直接つながり、自然の光や風や緑を積極的に内部に取り込むことができる豊かな外部空間になります。
また、雨に濡れずに直接玄関へ入ることができるガレージに面して用意した「趣味の部屋」は、車好きのご主人が窓越しに愛車を眺めながらニヤニヤする場所にするも良し、アウトドア派の家族がキャンプの準備をする場所にするも良し。家族の生活スタイルに合った自由な使い方を楽しむことができます。
中央の吹抜けを介して、リビングと2階の諸室がつながり、
どこに居ても家族の気配を感じることができます。
建築概要
□ 構造・規模
木造2階建て
□ 想定敷地面積
187.00㎡(56.57坪)
| 1階 | 92.75㎡ | (28.06坪) |
|---|---|---|
| 2階 | 67.08㎡ | (20.29坪) |
| 合計 | 159.83㎡ | (48.35坪) |
予定価格 3300万円
道路以外の三方を隣家に囲まれた狭い敷地であっても諦めないでください。工夫次第で広いプライベートな中庭をつくることが可能です。この中庭は、樹木を植えてもいいし、畑にしてもいい。バーベキューテラスにするのも子供の砂場をつくるのもいい。家族が楽しみながら自然の光や空気、音や匂いを五感で感じる暮らしをしてください。