
先日岐阜駅前で行われた、「ギフレク」というイベントで、「らいふくれよん」は、「丘の家」の巨大な模型を造って出展した。子供たちは丘の上に上がろうとしたり、芝生や丸くなっている部分を触ろうとしたり、天井が低いところで寝そべったり無邪気に遊び回っている。「模型」は大きいから「空間」にはなっているけれど、通常の住宅のように「リビング」や「寝室」などの機能は何も無い。子供たちはその中で、「場所」や「モノ」の特徴に反応し、いろんな発見をして、行動している。
僕は、住宅をつくる事は、「リビング」とか「寝室」とかの「機能」よりも先立って「居場所」や「居心地」を設計する事だと考えている。もちろん生活する上での機能を満足させなければいけないのは当たり前の事だけど、「部屋名」は誰かが便宜的に名付けた記号みたいなものだ。当然、家にいるときに「くつろぐ(=リビング)」、「寝る(=寝室)」、とか「風呂に入る(=浴室)」という行動しかしないわけではない。その記号に行為が縛り付けられるのではなく、「心地よい」とか、「何かしたくなる」ことにこそ、生活をより豊かにする本質があると思う。
公園の芝生や砂浜には「機能」は無いけれど、たくさんの「居場所」が満ち溢れている。起伏があればそこに寝そべったり、座ってご飯を食べたり、砂浜には少しの傾斜があることでみんなが海の方向に向かっている。
そこには「人」と「場所」とのコミュニケーションが存在している。「機能」を超えて、純粋に「モノ」や「風景」や「場所」に対峙でき、感性を刺激する。それぞれの人にお気に入りの居場所が発見できるような、そんな楽しい住宅のあり方を考えていきたいと思っている。